春の潜入捜査週間
○潜入三日目○
○潜入三日目○
その日の授業を無事に終え、寮の自室に帰ってきた蛮は、自分の机に力なく突っ伏している銀次の姿を発見した。
「どうした銀次?」
蛮が呼びかけると、ゾンビが起き上がるような仕草でのっそりと机から顔を上げて一言。
「蛮ちゃん……授業がぜんぜんわかんないよ……」
スパンッ!
蛮は無言で、手近にあった教科書で銀次の頭を叩いた。
「アホかオメーは! 一体何しにこんなとこまで来てると思ってんだ!!」
「だって〜」
叩かれた頭を両手で押さえて唸る銀次。
「全然。まったく。これでもかってぐらい、わかんないんだよ?!」
スパンッ!
再び銀次の頭に向かって教科書が飛ぶ。
「基礎ができてねーからわからんのは当たり前だ! ってゆーか、オレらは勉強しに来たんじゃねーだろうが。依頼を忘れたのか、依頼!」
「あっ、そっか」
ぽむっ、と手を打つ銀次ののんきな姿に蛮はとうとうキレた。
「あっ、そっか。じゃねぇ!」
パンパンッ!!
寮ではその日、夜遅くまで何かを叩く音が鳴り響いたという……
→ It continues.