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――結果として、この町で起こった忌々しい事件は、犯人の死亡という形で幕を閉じた。
東方司令部へ戻るというロイたちに別れを告げて、エドワードとアルフォンスもまた、最初の目的地である北の町へ向かって出発した。
「鋼の、気をつけて」
出発の直前。そう言って心配そうに髪を撫でてくれたロイの顔を思い出して、エドワードは顔から火が出そうなほど真っ赤になった。
ロイの胸にすがって思い切り泣いてしまったのが恥ずかしい……色々あって、感情がコントロールできなかったとはいえ、あれはちょっと……
赤くなった頬を手で押さえていると、後ろからばたばたとアルフォンスが走ってきた。
「兄さん!」
追いついてきた弟と並んで歩いていると、はぁっと高い位置からため息が聞こえる。
「ボク、ぜんぜん役に立てなかったよ……」
山頂で合流した後、ロイの口から聞かされた事件の真相に全員が犯人に対して憤りを覚え――それと同時に、犠牲となった子供たちを救うことのできなかった自分自身に、腹立たしさを感じた。
「どっちにしろ、オレたちじゃ、合成獣練成された子供を元に戻してやることはできそうにないからな……」
「……………………」
その言葉に落ち込んでいる兄の心情を感じ取って、アルフォンスもどう答えていいのかわからずに黙って口を閉じた。
あんな陰惨な事件があったとは思えないような、平和そうな景色。
遠くでのどかに鳥が鳴いているようなそんな山間の道を――二人は重い足取りで歩いていた。
「………………」
「………………」
どちらも口を開かない。
無言のまましばらく歩いていると、エドワードが急に立ち止まった。
「ど、どうしたの?」
同じように立ち止まり、驚いて声をかけてくる弟を無視して、エドワードは気合を入れなおすように自分の頬を両手でぴしゃり! と叩いた。
「兄さん!?」
「いつまでも考えてたってしょうがない! アル! さっさと次の町に行くぞ!」
暗くなった空気を振り払うように努めて明るい声を出す。
早足で再び歩き出したエドワードの様子にほっとしつつ、アルフォンスはどんどんと一人で先に歩いて行ってしまう兄の後を追いかけた。
「待ってよ、兄さん!」
end